DPCデータを用いた病院指標について

DPC(診断群分類別包括制度)とは診断群分類に基づく急性期医療に対する包括点数評価であり、入院における主要疾患、合併症、手術や処置の有無、重症度などにより分類されます。こちらに示す病院指標は2016年度(2016年4月1日~2017年3月31日)に当院を退院された患者さんのDPCデータを集計の対象にした厚生労働省が定める公開指標になっております。但し、自動車賠償責任保険や労災保険、分娩等の自費、24時間以内の死亡、新規高額薬剤使用の場合や回復リハビリ病棟などの急性期医療を提供する病棟以外での入院および厚生労働大臣が定める特定の手術、処置等につきましてはDPC対象外となりますので、公開指標の集計からは除外されることになります。

2016年度 大津赤十字 病院指標

年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1827 325 347 628 704 1071 2674 3299 2313 523

 

この表は年齢階級別(10歳刻み)の患者数を示しています。90歳以上は1つの階級としています。年齢は入院時の満年齢です。若年層では小児期の患者さんが多く、総合周産期母子医療センターおよび小児救急医療事業拠点病院であるため、新生児・小児科診療に力を入れています。それ以降の年齢層では年齢が上がるごとに上昇カーブを描き、70歳台でピークとなります。70歳台以上で全体の約4割の患者数を占めます。がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院、高度救命救急センター機能を有しており新生児から高齢者の方まで幅広い年齢層に医療を提供していることが分かります。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 154 14.13 11.06 1.95 76.03
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2 なし 57 8.32 9.02 0 71.56
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 50 8.2 7.89 0 63.6
060050xx0300xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 43 7.86 8.7 0 73.12
060350xx99x00x 急性膵炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 14.54 11.84 0 61.03

 

消化器内科に入院する症例で最も多いのは、大腸ポリープ(良性腫瘍)の内視鏡的治療(粘膜切除術、ポリペクトミー)です。しかし、大腸ポリープの内視鏡的治療は短期滞在手術基本料3に分類されるためDPC対象外となっておりますので表には評価されておりません。早期の悪性腫瘍(癌)に対しては「大腸粘膜下層剥離術(ESD)」という治療法を導入し、大きな病変でも内視鏡的に切除しています。同様の手技は早期胃癌や早期食道癌に対しても行っており、消化管の早期癌治療は内視鏡的治療が主体となっています。
DPC対象で最も多くなっているのが、胆石や総胆管結石、胆管炎といった胆道系疾患の治療です。胆嚢や、それに連なる胆管内に出来た結石が詰まる事によって強い痛みや、感染に伴う炎症を生じる疾患で、重症例では黄疸や敗血症を来して命に関わる事もある病気です。こうした病気は従来、手術による外科的治療が主流でしたが、最近では内視鏡を用いて詰まった管にチューブを留置したり、結石を取り除いたりして、多くの症例で手術をせずに治療できる様になりました。
また、加齢と共に大腸の粘膜に小さな小袋の様な窪み(憩室)が出来てくる事があり、時にここに感染を生じたり(憩室炎)、出血したり(憩室出血)する事があります。何れも突然発症するため救急対応を要する事が多い疾患ですが、当科では救命救急センターを介して24時間対応可能です。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 161 4.49 5.79 0 3.16
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 158 4.66 6.09 0 1.3
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 101 4.6 6.02 0 1.46
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 89 3.88 5.5 0 2.91
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 77 4.57 6.42 0 2.95

 

小児科で最も多いのは、肺炎です。2番目に多いのはインフルエンザなどのウイルス感染症です。3番目に多いのは、急性気管支炎、急性細気管支炎などの呼吸器感染症です。4番目に多いのは体液量減少症(いわゆる脱水症のことです)で、この原因として多いのは感染性胃腸炎(特にノロウイルスやロタウイルスなどによるもの)です。上位4番目までは、いわゆる急性感染症ということになります。これらの病気の平均年齢は、1.3~3.16歳で乳幼児に多いことが分かります。小さい時ほど、呼吸器感染症や消化管感染症が重症化しやすいと考えられます。ただ平均在院日数(入院日数)は、3.88~4.66日でそれほど長期の入院を必要としないことが分かります。ほとんどの患者さんは当院で退院まで治療を受けられ、他の病院へ転院される方は稀です。

呼吸器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 132 3.15 3.68 2.27 68.68
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 92 18.29 12.35 2.17 70.83
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 75 26.4 21.25 26.67 86.51
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 70 13.07 12.73 1.43 69.83
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 41 14.71 14.83 9.76 74.51

 

肺がんは日本人のがんによる死亡原因のトップですが、当院でも多くの方が検査、治療を受けておられ診療群ごとの患者数でも上位を占めております。診断のための気管支鏡検査目的の診療群の患者数が最も多くなっておりますが、通常1泊2日の入院となります。肺がんの治療としては、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤)があります。肺がんでは進行がん、再発がんの方も多く化学療法を受けられる方が多くまた化学療法の場合、短期間の入院を繰り返すことが多いため診療群毎の患者数では第2位となっております。肺がんのデータに関しては「初発の5大癌のUICC病期分類並びに再発患者数」もご参照ください。
診療群毎の患者数で3番目に多かったのは誤嚥性肺炎の患者さんでした。誤嚥性肺炎で入院される方は脳梗塞等の基礎疾患のある高齢の方がほとんどで、このため重症の方、活動性の低下した方も多く2週間以上の入院となることも多いです。高齢の方では肺炎をきっかけにして活動性が低下される方もおられ、26%の方が転院されました。
誤嚥性以外の肺炎の方も合計では242名と多いのですが、年齢、重症度によって疾患群が細分されるため疾患群ごとの患者数としては少なくなっております。
肺炎のデータに関しては「指標4.成人市中肺炎の重症度別患者数等」もご参照ください。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 144 3.31 3.06 0 69.99
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 127 5.31 4.71 0 70.9
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 125 21.22 17.95 7.2 82.78
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 41 13.27 16.39 2.44 67.46
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 8.59 5.85 0 73.53

 

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 59 10.03 6.82 0 61.17
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 20.92 15.92 0 71.85
060050xx99x30x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 40 11.58 10.87 0 74.63
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 37 6.65 5.6 0 35.05
060370xx97000x 腹膜炎、腹腔内膿瘍(女性器臓器を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 25.52 20.35 3.03 62.3

 

当科では消化器癌手術をその対象の中心に据えており、中でも肝・胆・膵外科学会高度技能修練施設Aの要件(高難度肝胆膵手術を年間50件以上)を満たす肝臓・胆道・膵臓の癌手術の多さが特筆すべき特徴となります。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 145 34.09 27.63 62.07 84.12
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 46 7.76 5.49 6.52 53.41
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 38 54.16 26.26 2.63 74.11
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 24 5.46 11.91 0 53.33
160720xx01xx0x 肩関節周辺の骨折脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 定義副傷病 なし 22 18.14 14.19 9.09 70.5

 

当院に高度救命救急センターがあるため整形外科では、骨折外傷を多く受け入れています。高齢化に伴い骨粗鬆性骨折、特に大腿骨頚部転子部骨折の入院が多くを占めています。受傷後はできるだけ早期に骨折手術や大腿骨人工骨頭挿入術を行っています。術後リハビリテーションを行っていますが、高齢で期間を要すため、大腿骨頚部骨折地域連携パスを利用しての連携病院への転院が多くなっています。外傷による前腕骨骨折での入院、予定手術として変形性股関節症や変形性膝関節症の人工関節置換術の患者数が次いでいます。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 52 32.31 20.79 13.46 32.06
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 51 11.76 9.88 0 33.86
120170xx01x0xx 早産、切迫早産 子宮破裂手術等 手術・処置等2 なし 34 26.21 32.16 0 34.44
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 32 7.91 5.12 0 59.38
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 26 5.81 6.42 0 45.96

 

総合周産期母子医療センターである当院では、切迫早産を管理する(安静と子宮収縮抑制剤投与)目的で入院した患者が86名と最も多く、次に多いのが予定帝王切開を受ける目的で入院した患者51名となっています。予定帝王切開を行った患者の平均在院日数は11.76日で、ほぼ全例が術後1週間程度で退院しています。切迫早産の管理目的で入院し、最終的に経腟分娩を行った患者の平均在院日数は32.31日で、最終的に帝王切開分娩を行った患者の平均在院日数26.21日に比べて6日以上長くなっています。これは妊娠が長期間継続して妊娠満期により近づくほど、経腟分娩できる症例が多くなることを示していると思われます。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 170 4.67 7.44 0 74.19
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 45 5.18 5.83 2.22 62.47
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 42 13.1 11.71 0 67.76
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 26 14.92 11.72 0 63.65
11013xxx06xxxx 下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術等 21 3.76 5.75 0 65.29

 

泌尿器科の入院における最も多い疾患は、膀胱癌170例、次に上部尿路結石45例、その次に上部尿路がん(腎盂癌、尿管癌)41例です。その他、下部尿路結石、腎がん、前立腺癌などで悪性腫瘍の疾患を数多く診療しています。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 54 6.72 5.5 0 46.46
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 51 18.9 9.36 0 44.18
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 43 9.02 8.12 0 20.74
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 39 6.28 7.47 0 60.74
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 30 6.53 9.6 0 62.03

 

耳鼻いんこう科で最も多い疾患はアデノイド・扁桃炎で97例、次が慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎51例、次に慢性副鼻腔炎39例、です。その他、アレルギー性鼻炎、めまい、難聴、顔面神経麻痺、頭頚部腫瘍など頭頸部の範囲で数多くの疾患を診療しています。

神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 44 27.25 16.54 6.82 71.48
010060×2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 33 34 16.73 18.18 76
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 19.19 7.12 3.23 60.19
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 15.37 9.36 0 40.32
010060×2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 3、4又は5 19 38.89 20.18 21.05 77.47

 

神経内科に入院される症例で最も多い疾患は、脳梗塞です。入院後、急性期の治療を行うとともに、早期からリハビリを開始しています。入院中には、脳梗塞の危険因子の検査も行い、今後の予防に役立てています。退院後は、当科あるいはかかりつけ医にて、治療を継続しますが、他施設に転院してリハビリを継続することもあります。脳梗塞は再発することがありますので、しっかり予防することが大切です。

血液内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 57 23.19 16.83 0 70.6
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 38 24.74 17.63 0 73.26
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 32 33.91 34.9 0 70.56
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 29 42.93 41.96 0 59.69
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 3あり 22 37.64 36.08 0 66.32

 

当院は地域の基幹病院として、幅広い医療ニーズに対応してきております。血液内科としても同様、地域の血液疾患の拠点として、フロントラインの血液学を展開しております。従って、年齢構成は幅広く、平均在院日数は患者さんの平均的な全身状態に依存して、やや長い目になっております。DPC入院は第3位までが非ホジキンリンパ腫で占められております。当科の基本方針として、リンパ腫に対する1サイクル目の化学療法は入院にてCHOPを中心とする標準化学療法を行い、外来での化学療法が可能と判断された患者さんについては、ご希望などを相談の上、外来化学療法を実施しております。B細胞性リンパ腫の患者さんはともかく、T細胞性リンパ腫の患者さんはリツキサンを併用することがないので、1位と2位の差はB細胞性かT細胞性かの差であります。また、強力な化学療法を実施せざるを得ない患者さん、または再発・難治性の患者さんに対しては濃厚血小板などの輸血を実施することが多いので、そのような患者さんが3位を占める、その結果DPCとしてはこのようなデータになっております。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 33 6.58 5.94 0 51.03
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 19 13.84 8.78 5.26 76.16
070200xxxxxxxx 手関節症(変形性を含む。) 19 21.79 9.22 0 61.95
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 16 5.94 5.11 0 32.69
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼 手術あり 定義副傷病 なし 16 12.31 4.37 0 31.06

 

形成外科では、以前より皮膚腫瘍、皮膚悪性腫瘍、軟部腫瘍について近隣の医療機関からの多くの患者さんを紹介していただいております。また、手外科については高齢化社会の到来に伴う母指CM関節症、遠位橈尺関節症等の変形関節症が徐々に増加しております。手は外傷を受けやすい部位であり専門的な治療を要する手関節周辺骨折脱臼も多く扱っております。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 42 27.52 19.35 47.62 70.57
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 11.13 7.52 12.82 63.62
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 11.24 9.87 2.94 75.06
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 9.25 11.83 7.14 77.14
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 37.41 22.05 54.55 80.55

 

当院は高度救命救急センターが併設されているため、脳卒中や頭部外傷の救急搬送を多く受け入れています。このため、脳神経外科の入院症例は脳出血と頭部外傷が多くなっています。脳出血は小さいものであれば手術を行いませんが、出血が大きく意識障害等を生じていれば、主に内視鏡を用いて血腫を取り除く手術を行っています。
頭部外傷も頭蓋内の出血で意識障害等を起こしていれば、開頭術による血腫除去等を行っています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 65 15.66 10.53 0 58.92
020290xx97xxxx 涙器の疾患 手術あり 61 6.11 5.16 0 73.66
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 44 9.36 7.72 0 65.55
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 37 8.81 7.01 0 71.49
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり 片眼 21 15.71 9.15 0 71.1

 

眼科では網膜剥離や黄斑上膜(前膜)、黄斑円孔、糖尿病網膜症といった網膜疾患の治療のための入院や、流涙に対する治療のための入院が多くなっています。網膜剥離や黄斑円孔に対しては手術をするだけではなく、術後のうつむき姿勢を続けることで治癒を目指す必要があるために、入院期間が2週間程度になりますが、網膜剥離のない糖尿病網膜症や黄斑前膜では1週間程度、流涙の手術では数日程度で退院することが可能です。網膜疾患は失明に直結することがある重篤な疾患で、特に網膜剥離は進行がはやいものが多いために、外来受診の当日~数日以内に入院することを勧めています。流涙は失明に至ることはない疾患ですが、加齢とともに発症するだけではなく、がんの治療の副作用で発症することもあり、それぞれに最適な時期での治療を行うようにしています。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 39 15.15 12.43 5.13 81.97
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 なし 26 24.69 19.24 15.38 78.96
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 26.69 21.25 18.75 83.69
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 14 18.57 10.17 7.14 79.21
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 14 7.93 5.24 0 74.86

 

救急外来(ER)からの入院症例を表しています。
高度救命救急センターである当センターで上位を占める疾病としましては、心不全、脳梗塞、急性心筋梗塞等一刻を争う、そして高度な医療技術を要する疾病を取扱っています。 救急部と他診療科の医師が連携し対応しますが、専門診療科への転科が発生するとDPCコード的には他診療科の症例数に計上されています。また、緊急性を伴うさまざまな疾患へ対応している現状もあり、DPCコード別にみると統一感が出にくい分布となります。
以上のDPCコードの都合上、当該指標においては、尿路感染症、敗血症、誤嚥性肺炎の順となっています。

糖尿病科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 26 21.5 14.91 0 67.69
100071xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85歳未満 13 15.08 12.2 0 63
100080xx99x100 その他の糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 13 15.92 15.86 0 60.77
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 19.08 13.78 0 50.46
100210xxxxxxxx 低血糖症 10 19.9 6.96 10 79.7

 

糖尿病・代謝内分泌内科では、糖尿病患者の入院が最も多く、診療所の先生方からのご紹介や検診で指摘された糖尿病患者さんについて、糖尿病のタイプ、程度、合併症等の評価を行い、患者さんひとりひとりに一番適した治療法を選択しています。2型糖尿病が最も多いのですが、内分泌疾患などによるその他の糖尿病の診断、治療にも力を入れています。基幹病院として、軽症から重症まで幅広く対応しています。
その他、内分泌学会の指導医が甲状腺疾患、副腎疾患、下垂体疾患などの内分泌疾患の診療にあたっています。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし 29 11.1 12.74 0 76.72
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 2.07 8.87 0 68.36
050080xx0100xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 13 22.77 20.93 0 67.08
050163xx02x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2 なし 17.74
050050xx0110xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1 1,2あり 手術・処置等2 なし 26.91

 

心臓血管外科の入院で最も多い疾患は、腹部大動脈瘤であり、年間約40例です。そのうち腹部ステントグラフト内挿術が約30例で最も多くなり、開腹による腹部大動脈人工血管置換術を約10例施行しております。弁膜症の入院が約20例で、DPCコード別では3番目となります。狭心症や心筋梗塞の入院が約10例、胸部大動脈瘤・急性大動脈解離の入院が約25~30例です。また、透析のためのブラッドアクセス手術を約30例施行しておりますが、DPCコード別でみると慢性腎不全が2番目となります。

小児外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 14 5.64 5.6 0 10.21
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 13 2.46 3.29 0 1.69
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 12 2.25 8.57 0 2.67
14044xxx99x0xx 直腸肛門奇形、ヒルシュスプルング病 手術なし 手術・処置等2 なし 6.02
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 9.08

 

最も多い疾患は鼠径ヘルニア(だっちょう)ですが、短期滞在手術基本料3に分類されているためDPC対象外となっており、表には評価されておりません。表の1番目と3番目に多い疾患は虫垂炎(もうちょう)です。虫垂炎は緊急手術の適応となり得る疾患ですが、炎症の状態によって手術と抗生剤による治療を選択しています。また当科では、虫垂炎は医療被曝を考慮し、腹部超音波での検査をまず行っています。2番目に多い疾患は停留精巣です。精巣の機能が低下する前の手術が必要で、当院では1歳前後に2泊3日の入院が必要です。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 14 9.93 11.97 0 60.21
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 8.96
080090xxxxxxxx 紅斑症 10.37
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.72
080050xxxxxxxx 湿疹、皮膚炎群 10.7

 

皮膚科で最も多い症例は、急性膿皮症の治療のための入院です。蜂窩織炎が主な疾患で、患部の安静と抗菌薬の全身投与を行うことを目的に入院で治療を行います。
症例数が2番目に多いのは帯状疱疹です。外来通院で抗ウイルス薬経口投与により治療することも可能ですが、例えば、免疫力の低下する基礎疾患をお持ちの患者さんのように症状の重症化が危惧される場合などには、入院のうえで抗ウイルス薬の点滴治療を行います。また髄膜炎や顔面神経麻痺などの合併症が生じた場合には、神経内科や耳鼻科などと連携して治療を行います。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 77 11 64 25 1 7
大腸癌 32 26 57 79 22 34 1 7,6
乳癌 42 31 13 17 1 7
肺癌 57 14 59 132 38 133 1 7,6
肝癌 18 16 21 11 60 1 7

 

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌とは、わが国において最も罹患率が高いがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)のことをいいます。UICC病期分類とは、「UICC(国際対がん連合)」より定められた(1)原発巣の大きさと進展度(2)所属リンパ節への転移状況(3)遠隔転移の有無 の3つのカテゴリによりがんの進行度を4つの病期別(ステージ別:StageⅠ~Ⅳ)に分類したものです。ステージ数が大きいほど病状が進行した状態を示します。 「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断や初回治療を実施した場合を指し、「再発」とは当院、他施設を問わず初回治療が完了した後、当院にて診療した場合や局所再発や遠隔転移を認めた場合を指します。また、患者数は期間内に入退院を繰り返した回数を集計した延べ患者数となります。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 38 10.58 53.89
中等症 132 19.99 75.69
重症 55 23.11 83.13
超重症 20 22.95 84.65
不明

 

軽症(重症度0)の方は通院で治療することも多いため、入院患者で最も多いのは中等症(重症度1, 2)ですが、重症(重症度3以上)の方も少なくありません。中等症以上の方の平均年齢は75歳以上と後期高齢者の年齢層になっており高齢の方が多いことがわかります。重症の方ほど高齢者が多い傾向が見られており、入院期間も長くなっております。

脳梗塞のICD10別患者数等

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 13 6.08 74.23 0
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群  3日以内
その他
I63$   脳梗塞   3日以内 263 40.54 75.7 21.69
その他 32 31.38 70.31 2.03
I65$  脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの   3日以内
その他 13 7.08 70.38 0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内
その他
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内
その他
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内
その他

 

当院では、脳卒中の症例のうち脳梗塞は神経内科が担当し、脳出血は脳神経外科が担当しています。この表にありますように、脳梗塞の症例はほとんどが発症されて3日以内の急性期の症例です。発症されて4.5時間以内の症例に対しては、t-PAを用いた血栓溶解療法を行うこともあります。当院での急性期の治療後は、リハビリ継続のため他施設へ転院される場合もあります。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

 

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 518 1.22 2.25 0.19 67.27
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 131 1.69 18.75 5.34 76.64
K654 内視鏡的消化管止血術 62 0.19 11.19 4.84 66.68
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 等 58 1.17 6.57 0 71.83
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 49 1.37 6.08 0 68.61

 

消化器内科で行われる内視鏡治療で最も多いのは、大腸ポリープ(良性腫瘍)の内視鏡的切除です。主として、平らな病変に対しては粘膜切除術(EMR)、茎のある病変に対してはポリープ切除術(ポリペクトミー)という方法が行われます。また、非常に大きな早期の悪性腫瘍(癌)に対しては「大腸粘膜下層剥離術(ESD)」方法がとられます。何れの方法も安全性の確立された手技となっており、身体的な負担も少なく、術後早期での退院が可能です。胃や食道など、他の消化管の早期癌に対しても、同様の手法を用いた内視鏡的治療が主体となっています。
また、結石や腫瘍(癌)などによって閉塞してしまった胆道(胆汁の通り道)に、内視鏡的にチューブを通して胆汁の流出を回復させる「内視鏡的胆道ステント留置術」も数多く行っています。胆道閉塞に伴う感染により胆管炎を生じている場合、緊急的な処置が必要ですが、当科では3次救急病院として24時間対応可能な態勢を整えて、多くの病院からの救急搬送にも対応しています。結石は高齢者に多いため、処置後に元々居られた療養型病院へ戻られる方も多く、転院率が高めになります。また、癌などではステント留置後に外科的手術を行うため、術後日数が長くなります。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 等 538 0.98 4.31 0 74.23
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 等 126 1.01 10.39 0 64.13
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 等 50 0.98 9.1 0 67.66
K204 涙嚢鼻腔吻合術 39 1.23 4.33 0 75.18
K2682 緑内障手術 流出路再建術 22 0.91 12.64 0 69.59

 

眼科の入院患者数を手術別に見ると、白内障手術が一番多く、次に網膜剥離や黄斑上膜(前膜)、黄斑円孔、硝子体出血(糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症)に対する硝子体手術が多く、4番目には流涙に対する手術の中でも涙嚢鼻腔吻合術を多く施行しています。白内障手術は片眼の手術の場合には数日程度の入院、両眼の手術の場合には手術日を3日程度あけるために1週間程度の入院になります。網膜剥離や黄斑円孔に対しては手術をするだけではなく、術後のうつむき姿勢を続けることで治癒を目指す必要があるために、入院期間が2週間程度になりますが、網膜剥離のない糖尿病網膜症や黄斑前膜では1週間程度、流涙の手術では数日程度で退院することが可能です。網膜疾患は失明に直結することがある重篤な疾患で、特に網膜剥離は進行がはやいものが多いために、外来受診の当日~数日以内に入院することを勧めています。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 等 77 3.26 6.83 0 61.65
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 等 68 1.16 5.63 0 70.38
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 54 1.43 4.3 1.85 62.54
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 40 3.95 15.03 0 71.88
K7181 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 等 36 0.28 5.89 0 35.92

 

当科では消化器癌手術をその対象の中心に据えており、中でも肝・胆・膵外科学会高度技能修練施設Aの要件(高難度肝胆膵手術を年間50件以上)を満たす肝臓・胆道・膵臓の癌手術の多さが特筆すべき特徴となりますが、DPCコードでは単純に疾患母集団の多さからヘルニアや虫垂炎などの良性疾患が上位にきていると捉えられます。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 等 102 2.86 29.44 45.1 81.07
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 等 68 5.37 32.84 58.82 82.51
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 等 63 4.6 50.81 1.59 73.38
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 等 48 1.98 14.13 10.42 58.13
K0731 関節内骨折観血的手術(股) 等 29 1.83 31.97 24.14 68.55

 

当院に高度救命救急センターがあるため整形外科では、骨折外傷を多く受け入れています。多発外傷も多いのですが、骨粗鬆性骨折も多くみられます。受傷後はできる限り早期に骨折観血手術や大腿骨頚部骨折であれば大腿骨人工骨頭挿入術を行っています。骨折外傷ではリハビリテーションに期間を要すため、手術後患者さんの過半数、主に大腿骨頚部骨折転子部骨折の手術後はリハビリテーションのため、地域連携パスを利用した連携病院への転院が多くなっています。予定手術として変形性股関節症や変形性膝関節症の人工関節置換術も多く行っています。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 等 74 12.64 8.45 0 34.28
K867 子宮頸部(腟部)切除術 56 0.98 4.27 0 38.52
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 等 52 4.62 7.25 0 34.5
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 等 34 1.12 4.59 0 42.94
K861 子宮内膜掻爬術 32 0.66 2.81 0 52.97

 

総合周産期母子医療センターである当院では、帝王切開が126例で最も多い手術となっています。帝王切開を行った患者の平均術後日数は7.85日で、ほぼ1週間で退院できた症例がほとんどです。次に多いのは、子宮頚部上皮内癌に対する子宮頚部円錐切除術です。当院では、安全のために子宮頚部円錐切除術を手術室で腰椎麻酔下に行っており、切除断端からの再出血がないかどうかを確認するため、ほとんどの症例で術後4日間入院して頂いております。患者さんへの侵襲を最小限にするという最近の風潮を受けて、そのほとんどは腹腔鏡下あるいは経腟的に行なっております。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 等 157 2.03 1.67 0 74.73
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 等 33 1.76 2.15 3.03 61.94
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 等 29 2.28 10.76 0 67.93
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 等 26 0.58 15 11.54 72.38
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 20 2.6 10.8 0 68.25

 

泌尿器科の入院における最も多い手術症例は、膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)で、157例(平均74.7歳)を行っています。次に多い手術は、上部尿路結石に対する経尿道的尿路結石除去術33例(平均61.9歳)です。いずれも内視鏡手術で3~4日の入院にて行っています。3番目に多い手術は、腎がんあるいは上部尿路がんに対する腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術で、29例(平均67.9歳)を行っています。その他、前立腺がん、浸潤性膀胱がんや副腎の良性腫瘍の症例に対する腹腔鏡手術など数多く手術しています。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 等 121 3.26 3.55 0 71.22
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 52 3.29 10.31 3.85 73.46
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 等 41 0 15.02 2.44 68.83
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 等 29 0.45 7.1 0 69.07
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 等 19 2.05 3.05 0 69.58

 

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 等 25 1.28 4.44 0 52.44
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 等 21 1 13 4.76 76.1
K0802 関節形成手術 胸鎖、肘、手、足 等 15 1.13 21.13 0 63.4
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 手、足 等 11 0.82 5.73 0 48
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 等 11 2 3.36 0 35

 

形成外科では、以前より皮膚腫瘍、皮膚悪性腫瘍、軟部腫瘍について近隣の医療機関からの多くの患者さんを紹介していただいております。また、手外科、足外科につきましては高齢化社会の到来に伴う母指CM関節症、遠位橈尺関節症等の変形関節症、また、生物学的製剤による関節リウマチ病勢鎮静化後の遺残する関節変形に対する関節形成手術が徐々に増加しております。近隣の医療機関の皆様にはいつも患者さんを紹介していただきましてありがとうございます。これからも機能的のみならず整容的にもよい結果が得られますように心がけてまいります。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 53 1.66 16.19 0 43.43
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 等 28 1.64 7.32 0 25.82
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 等 24 1.5 6.29 0 63.46
K370 アデノイド切除術 13 1.62 5.69 0 6.62
K4571 耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 13 1.77 5.46 0 62

 

耳鼻いんこう科で最も多い手術症例は慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎で鼓室形成術53例(平均43歳)を行っています。次に多い症例は慢性扁桃炎で口蓋扁桃摘出術28例(平均25歳)および慢性副鼻腔炎で内視鏡下鼻副鼻腔手術(Ⅲ型)24例(平均63歳)です。その他、甲状腺がん、喉頭がん、口腔咽頭がんなどの頭頸部がんや良性腫瘍の症例も数多く手術しています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 57 0.51 9.56 7.02 76.68
K1781 脳血管内手術 1箇所 等 18 1.89 40.44 33.33 66.06
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 等 14 1.93 24.14 14.29 66.07
K1742 水頭症手術 シャント手術 等
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの

 

脳神経外科の手術では、外傷後1,2ヶ月で生じる慢性硬膜下血腫に対する穿頭血腫洗浄ドレナージ術が最も多くなっています。局所麻酔下に手術を行い、約1週間で退院して頂いています。
脳腫瘍に対する開頭摘出術は顕微鏡下に行い、組織診断の結果によって放射線、化学療法等による集学的治療を行っています。
クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対する治療は、血管内治療によるコイル塞栓術を行うことが増えており、脳梗塞の原因となる内頚動脈狭窄症に対するステント留置術や、超急性期脳梗塞に対する血栓回収療法等の血管内治療も増えています。

呼吸器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 等 36 2.69 10.39 0 70
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による)) 等 23 5.04 4.83 0 38.39
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 等 12 2.25 4.17 0 71.17
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 等
K513-2 緑内障手術 流出路再建術

 

呼吸器外科の手術の中心は肺癌で、標準術式として胸腔鏡下肺葉切除・リンパ節郭清術が多くを占めています。肺葉切除後は1週間ほどで退院となっています。肺癌手術例の一部は部分切除が行われています。これは早期の微小肺癌が発見された場合、肺癌根治手術後の経過観察中に第2肺癌が発見された場合、肺機能や合併症による制約などがある場合に行われております。リンパ節郭清はサンプリングのみになることが多くなり、手術時間・手術侵襲が少ないため術後約4日で退院できています。肺癌の手術例の平均年齢は69歳余りで70歳以上が48%で半数を占めています。
気胸などの胸腔鏡下嚢胞切除術も多い手術です。気胸には自然気胸と続発性気胸に分類されます。非手術的治療も計画されるため手術は第2手段となることがあり、術前日数は多めになります。自然気胸は若い人に多いですが、続発性気胸のため平均年齢は上昇しますが、肺癌例と比べてやはり若くなっております。

小児外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 等 65 0.68 0.6 1.54 2.91
K836 停留精巣固定術 13 0.46 1 0 1.69
K6333 臍ヘルニア手術 等 12 0.67 0.5 0 3
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等 10 0.3 4 0 10.2
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等

 

最も多い疾患は鼠径ヘルニア(だっちょう)です。嵌頓症状を来さなければ3か月以降の乳児から手術を行っています。嵌頓症状を起こせばそれ以前の手術も行います。入院期間は1歳未満では2泊3日、1歳以上では1泊2日です。2番目に多い疾患は停留精巣で精巣の機能が低下する前の手術が必要です。当院では1歳前後に2泊3日の入院で行っています。3番目に多い疾患は虫垂炎(もうちょう)です。虫垂炎は緊急手術の適応となり得る疾患ですが、炎症の状態によって、手術(開腹・腹腔鏡)や抗生剤による治療を選択しています。また当科では、虫垂炎は医療被曝を考慮し、腹腹部超音波での検査をまず行っています。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612 ステントグラフト内挿術 腹部大動脈 23 1.39 9.7 4.35 76.57
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 14 0 1.07 0 68.36
K5606 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの) 10 2.7 24.9 10 73.9
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの
K5551 弁置換術 1弁のもの

 

腹部大動脈瘤の手術は年間約40例で、そのうち腹部ステントグラフト内挿術が約30例で最も多くなります。また、腹部大動脈瘤に対して、開腹による腹部大動脈人工血管置換術を約10例施行しており、Kコード別では3番目に多くなります。弁膜症手術を約20例、狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術を約10例施行しております。胸部大動脈瘤・急性大動脈解離に対しては、開胸による胸部大動脈人工血管置換術を約20例、胸部ステントグラフト内挿術を約10例施行しております。閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手術は約10例施行しております。また、透析のためのブラッドアクセス手術を約30例施行しており、Kコード別でみると2番目となります。

小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 28 0 50.96 17.86 0
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 18 0 71.17 16.67 0
K7151 腸重積症整復術 非観血的なもの 等
K384-2 深頸部膿瘍切開術
K2761 網膜光凝固術(通常)

 

総合周産期母子医療センターである当院では、ハイリスク分娩を数多く扱うため、出生時に新生児仮死蘇生術を必要とする新生児が多い現状となっています。

血液内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6261 リンパ節摘出術 長径3センチメートル未満 11 6.64 34.36 0 74.64
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植)
K6262 リンパ節摘出術 長径3センチメートル以上
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ手術 等
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術

 

血液内科として行った手術は、最多がリンパ節摘出術で、切除部位毎に耳鼻科、外科、呼吸器外科、放射線科などに依頼したものです。最近は、生検も外来で担当科に依頼することが殆どになってきましたので件数もずいぶん少なくなりました。末梢血造血幹細胞採取は、最近同種造血幹細胞移植の件数の上昇とは独立して、大きな変化を見せておりません。しかし、よい適応の患者さんにはこれまで通り実施しており、効果も上げていると考えております。

神経内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K331 鼻腔粘膜焼灼術
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合
K664-2 経皮経食道胃管挿入術(PTEG)

 

脳梗塞や神経変性疾患等の症例において、高度嚥下機能障害のある症例には、胃瘻造設を行うことがあります。また、神経疾患の合併症で重度の肺炎を併発した場合や呼吸不全が生じるような場合(ギランバレー症候群の重症例等)は、気管切開を行う場合があります。

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ手術
K6153 血管塞栓術(腹腔内血管等)(止血術)
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除切除術(長径2cm未満)
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術)

 

救急外来(ER)からの入院症例において実施された手術を表しています。
転科等の都合でDPCコード的には他診療科の手術件数に計上されます。
当該指標においては、経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術、血管塞栓術、体外式脊椎固定術、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術の順となっています。
※10件未満のため“-(ハイフン)”表示

糖尿病科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K0484 骨内異物(挿入物を含む)除去術(膝蓋骨)
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
K637-2 経皮的腹腔膿瘍ドレナージ術
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ)

 

糖尿病の血糖値コントロール目的入院中に合併症に対して実施した手術です。糖尿病による様々な合併症に対して他診療科と連携しながら治療を進めています。

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル未満

 

比較的小さい良性腫瘍は根治もしくは検査目的に皮膚科で切除を行っています。日帰りで30分から1時間程度の外来手術を行っています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC
傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 16 0.12
180010 敗血症 同一 60 0.44
異なる 43 0.31
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 31 0.23
異なる 13 0.09

 

DPCコードにて分類される包括請求対象病名である最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固」、「敗血症」、「その他の真菌感染症」、「手術・処置等の合併症」について患者数を集計し、全退院患者さんに対する発症率を算出しています。入院の契機となった病名(入院契機病名)と同一か異なるかで集計をしています。異なる場合は、ある傷病名の治療目的で入院したが、入院後ここに示す傷病名の治療が主な対象となった場合を示します。「播種性血管内凝固」、「敗血症」は全身性の重症な病態で、DPCで高額な点数が設定されています。「手術・処置等の合併症」を含め細心の注意を払うと共に事前に起こりえる合併症について説明と同意に努めておりますが、一定割合で発生する病態であり、医療の質の改善とすべきものが対象とされています。

更新履歴

2017/10/02
2016年度病院指標を公表しました。

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