ようこそ大津赤十字病院へ

当院の位置する大津市長等。その歴史は古く、高名な三井寺(園城寺)は琵琶湖を展望する病院の裏山「長等山」の山中にあります。「さざ波や志賀の都はあれにしを昔ながらの山ざくらかな」(平忠度 千載集)。春は桜の名所となり、古今東西、訪れる人々の心を癒し続けてきました。また新緑の息吹、紅葉の包容、自然が刻む時のながれの中に人々をやさしく誘(いざな)います。伝統と変わらぬ人への思いやり。大津赤十字病院は安全と納得の医療の実践に今日も努めます。
当院の歴史は、1904年(明治37年)滋賀県庁近くに開かれた、日本赤十字社滋賀支部病院に始まります。最初は3つの診療科、60床のささやかな出発でした。「大津赤十字病院」への改称は1943年(昭和18年)。今日、37の診療科、病床数684床の総合的医療機能を備える病院にまでお育ていただき、高度救命救急センターに始まる急性期医療の提供機能、非常災害救護の拠点である基幹災害拠点病院となっています。また「地域医療支援病院」「がん診療連携拠点病院」の承認・指定を受けています。

院長あいさつ


病院長 小川修

 

2021年4月より石川浩三前院長の後任として着任いたしました。当院は1904年(明治37年)に開設されて以来、100年以上の歴史をこの大津の地で刻んできました。明治、大正、昭和、平成、そして今の令和と、激動の時代変遷の中、時代時代に応じた医療要請に対応し、その姿、形、機能を整えてきました。開設初期には不治の病とされた結核をはじめとする感染症に対応し、戦時では傷病兵の手当てに従事、また様々な人災、自然災害にも滋賀県の災害医療のリーダー的立場を担ってきています。
しかし、時代や姿形は変わっても、その基本となる病院理念は「人道・博愛」です。「人道・博愛」とは難しい言葉ですが、わかりやすい言葉で言い直すと、「人に対する優しさ」ではないかと思います。患者さんのみならず、家族や同僚、そして全ての人に対して心優しい病院でありたいと願っています。
進化論では、生き残りには「強さ」よりも「変化できること」が重要だと考えられています。開設当時に問題だった感染症は形を変えて私たちの日常を脅かす存在になっていますし、今後も新しい感染症との戦いが待っているかもしれません。また、当院が担当する救命救急を含む高度医療も、人工知能や情報インフラの発展によって、大きく変貌する可能性があります。変わることを恐れず、変化を取り込みながら、柔軟に進化して行きたいと思っています。
職員全員が心優しいプロフェッショナルな医療人を目指し、地域の連携病院や患者の皆様に信頼される病院として有り続けたいと決意しておりますので、当院へのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

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