症例数・治療成績
小児病棟25床(小児疾患20床、小児外科疾患5床)と新生児病棟30床で2つのグループにわかれて、交流を保ちながらそれぞれの分野を担当しています。(新生児科の部門紹介もご参照ください)2021年度の診療実績としては、外来患者数は年間延べ15,633名、入院実患者数年間8,335名、救急外来患者5,118名、救急車搬入553台でした。
免疫・アレルギー分野
対象となる疾患は食物アレルギー、気管支喘息などのアレルギー疾患から若年性特発性関節炎、SLEなどの膠原病、PFAPA症候群などです。特に食物アレルギーをお持ちの子さんには、食物負荷テストを行い、適切な食事指導を行っていきます。また炎症性腸疾患や膠原病は、当院消化器内科や滋賀医科大学・京都大学小児科との協力体制も活かして、より良い診療を進めていきます。
*診療実績 外来診療 食物アレルギー 200名、気管支喘息 20名
入院診療 食物負荷テスト 100名、炎症性腸疾患 数名、膠原病 数名
神経分野
急性脳症、てんかん、頭痛、遺伝性疾患、代謝性疾患、発達の遅れや発達障害をお持ちのお子さんなど様々な疾患に対応しています。特にてんかん分野においては長時間ビデオモニタリング脳波を行っています。小児神経専門医が常勤しており、京都大学や滋賀県立小児保健医療センターとも連携し、診療にあたっています。
*診療実績 てんかん200名(新患は年間約20名)、急性脳炎・脳症・けいれん重積10名
循環器の分野
週3回の外来診療において、主に先天性心疾患や川崎病のフォロー、学校心電図検診の精密検査を実施しています。入院診療においては、川崎病の治療や新生児科と連携して先天性心疾患の診断と内科的治療を行っています。外科的治療の必要なお子さんについては京都大学と連携し、必要に応じて紹介させていただいています。また産科とも連携し、胎児心エコー検査も実施しています。
※日本小児循環器学会専門医群内修練施設(主施設:京都大学病院)
*2021年度診療実績 入院:川崎病50名、先天性心疾患11名、心臓超音波検査1,071件
血液疾患・小児がんの分野
一般血液疾患、造血器腫瘍、固形腫瘍の各分野にわたり診療を行っています。一般血液疾患として鉄欠乏性貧血、先天性溶血性貧血、Diamond-Blackfan貧血、血友病、von Willebrand病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA血管炎などを診療しています。また小児がんでは下記認定施設として白血病、悪性リンパ腫などの造血器腫瘍疾患、各固形腫瘍の治療を行っています。京都大学小児科小児血液腫瘍グループとも定期的にカンファレンスを行っています。
*診療実績 2021年度(新規診断) 血液腫瘍2名、固形腫瘍6名、G6PD欠損症1名、ITP 1例、好中球減少症4名、乳児血管腫内服治療3例
(定期受診)血友病43例、遺伝性球状赤血球症6例、G6PD欠損症1名、PK欠損症1名
※日本小児血液・がん専門医研修認定施設,JCCG(日本小児がん研究グループ)、JPLSG(日本小児白血病リンパ腫研究グループ)、JACLS(日本小児白血病研究会)、JNBSG(日本神経芽腫研究グループ)、JRSG(日本横紋筋肉腫研究グループ)、JPBTC(日本小児脳腫瘍コンソーシアム)、JPLT(日本小児肝癌スタディグループ)、JWiTS(日本ウィルムス腫瘍スタディグループ)。
その他専門外来
腎疾患は週1回行い、VCGによるVURの診断、尿路感染症、ネフローゼ症候群や慢性腎炎の治療、代謝内分泌外来は2週に1回行い、低身長や糖尿病の管理・治療が行われています。